2025年8月24日日曜日

恐竜ツアー 8月21日 RTMPとドラムヘラー観光

 ドラムヘラーに2泊する中の一日。ゆっくりとティレル博物館を見学して、ドラムヘラー周辺の景色を楽しみます。
RTMPとはもちろんロイヤルティレル博物館のことです。

開館時間に合わせて博物館へ。まだ静かな駐車場にはパキリノサウルスの親子がいます。

開館と同時に館内へ。TELUSの無料Wifiが利用できます。メールアドレスでログインして、届いたメールを開いてアクティベイトします。データ通信が使えると翻訳アプリが使えるので解説が直接日本語で読めるので便利です。

トリケラトプスのCalli
カナダで見つかっているトリケラトプスの中で最も大きく、完全な形に近い頭骨です。

T-レックスのブラックビューティ
昨年は福井に行っていました。オリジナルの頭骨が展示に戻ってきています。

ブレイクスルーからはオルニソミムスとボレアロペルタのツーショット。
一般の観覧者がいるとなかなかうまく撮れない構図です。

新生代からも一つ。「歩くクジラ」𝘗𝘢𝘬𝘪𝘤𝘦𝘵𝘶𝘴 𝘢𝘵𝘵𝘰𝘤𝘬𝘪 クジラの祖先です。

ミュージアムショップにアノマロカリスのぬいぐるみがありました、ちょっとほしいかも…

昼食は博物館内のカフェテリアで。博物館の見学を十分に余裕をもってするには昼食はここでとるのが一番時間効率が良いと思います。一日券での博物館の出入りは自由ですけどね…。

午後からはドラムヘラー周辺の観光へ。
ノースダイナソートレイルを通ってホースシーフキャニオンへ。ホースシューキャニオンより大きいよ。

フェリーでレッドディア川を渡ってサウスダイナソートレイルへ。

オークニービューポイント
ここの景色がお気に入りなんです。特に青空にこんな風に雲が浮かぶ日はいい。

そしてフードゥーへ。
ドラムヘラー定番の観光地で大賑わい。アイスクリーム屋さんも繁盛してるみたい。
人数も少ないし、少し離れた静かなフードゥーを撮ってきました。

ドラムヘラーのダウンタウンへ。いろいろな恐竜があちこちに置かれている街を散策。
いつか街の恐竜コレクションも全部撮っておきたいですね。タイラちゃんも見てきました。

今晩は自由食なのでT-レックスが壁から飛び出している地元のスーパーに行って、お惣菜とサラダバイキングを買ってお部屋で夕食です。

恐竜ツアー 8月20日ドラムヘラーへ

 今年もクラブツーリズムの恐竜ツアーを担当しました。
お客様はお二人だけ、恐竜だけにかぎらず古生物に興味津々の穏やかなご夫婦です。
添乗員さんまでついて…、よく催行してくれたものです。

成田からカルガリーまではウエストジェットの直行便で到着。ほんの少し遅れましたが、まだお昼過ぎ、ゆったりスケジュールでまずはドラムヘラーの街に向かいます。

ホースシューキャニオンに立ち寄り、最初のバッドランドの景色を見ます。
ホースシューキャニオンはカルガリーからドラムヘラーに向かう途中にあるのですよ。
よくわかっていない方が関係者に多いようですが…。

この時期のドラムヘラー周辺にはこのお花が目立ちます。
Hoary Tansyaster 𝘋𝘪𝘦𝘵𝘦𝘳𝘪𝘢 𝘤𝘢𝘯𝘦𝘴𝘤𝘦𝘯𝘴

忘れないようにドラムヘラーの街の看板にも寄りました。

ツアー初日はここまで。早めの夕食をとってゆっくり休んでいただきます。

自分の夕食は、
ドラムヘラーで一番おいしいと思うHeller Good SandwichesValley Brewing強力なビールを買いました。
タナトゥスをイメージして作られたこのビールは夏の限られた期間だけしか販売されません。VOL6の今年はアルコール度数が8.4%でした。

2025年7月28日月曜日

ブレイクスルー 7月21日

 恐竜、好きですか?
ジュラシック・ワールドの新作がもうすぐ日本公開ですね。
福井ではスピノサウルスが泳いでいるらしいし…。
夏休みになると子供向けに恐竜関連のイベントが増えますね。
頭の中に恐竜を飼っているというほどではありませんが、血が騒ぎますよね。

ようやくティレル博物館の新しい展示を見に行くことができました。
仕事で訪れたわけなんですが、お客様より楽しんだのかもしれません。

“Breakthroughs” ブレイクスルー
Gemini先生に和訳を尋ねてみたところ、「躍進」「革新」「突破」「新境地」と出ました。
絶滅してしまった恐竜たちの生態を化石から推測するしかない古生物学はロマンチックな学問だと思います。それを支えているのは研究者の大変な忍耐なのだけれど…。
アルバータから発掘されたたぐいまれな化石たち、奇跡的な保存状態で見つかった5つの標本からなる新しい展示です。

ボレアロペルタ 𝘉𝘰𝘳𝘦𝘢𝘭𝘰𝘱𝘦𝘪𝘵𝘢 𝘮𝘢𝘳𝘬𝘮𝘪𝘵𝘤𝘩𝘦𝘭𝘭𝘪
まるでミイラのように奇跡的な保存状態。捕食獣に喰われることもなく、腐敗や分解も免れて1億1千万年前の様子を教えてくれます。
表面からは色素も検出されており体表の色もわかりました。胃の部分(展示もあります。下の画像)からは死の直前まで食べていた植物が見つかっていて摂食の詳しい状況がわかります。

オルニソミムス 𝘖𝘳𝘯𝘪𝘵𝘩𝘰𝘮𝘪𝘮𝘶𝘴 𝘴𝘱.
最も完全なオルニソミムスの化石は植物化石の発掘の際に偶然見つかったそうです。
前腕の尺骨に固い羽軸が付いていた跡(Quill knobs)が見つかりました。身体の大きさに対して羽は少量で、求愛の為のディスプレイに使われたと考えられています。

モササウルス
この海生爬虫類の化石のおなかの部分には死ぬ間際に食べたのであろう魚の化石が含まれています。(その魚の化石は新属新種として分類されました。)
また死んだこのモササウルスを捕食したであろうサメの歯が残っています。当時の海の中の連鎖の様子がうかがえます。

ヒパクロサウルス 𝘏𝘺𝘱𝘢𝘤𝘳𝘰𝘴𝘢𝘶𝘳𝘶𝘴 𝘴𝘵𝘦𝘣𝘪𝘯𝘨𝘦𝘳𝘪
カナダで初めて見つかった恐竜の巣と卵の化石。この話はとても有名で絵本にもなっています。
卵のかけらの化石を見つけたのは当時18歳の高校生ウェンディ・スロボーダ、フィル・カリーなど博物館の古生物学者と一緒に発掘をした彼女は後に古生物学者、化石ハンターとして名を馳せます。
完全な形で残った卵からは恐竜の胚(赤ちゃん)も見つかっています。

もう20年以上前にデビルズ・クーリーを訪れました。この巣が見つかったサイトツアーにも参加して、石膏ブランケットがかけられて発掘を待つ巣の化石を見ました。
また行きたいなぁ。

ゴルゴサウルス 𝘎𝘰𝘳𝘨𝘰𝘴𝘢𝘶𝘳𝘶𝘴 𝘭𝘪𝘣𝘳𝘢𝘵𝘶𝘴
このゴルゴサウルスの幼体の化石の胃の部分には死のおよそ1週間前に食べたであろう小型恐竜(𝘊𝘪𝘵𝘪𝘱𝘦𝘴 𝘦𝘭𝘦𝘨𝘢𝘯𝘴)の骨が見つかっています。
ティラノサウルス科の成獣は角竜やカモノハシ竜を捕食していたと考えられていますが、これは11歳ぐらいまでの幼体の摂食の様子がわかる貴重な化石です。

博物館の誇るギネスレコードに載る5つの化石標本のうち2つがここに展示されています。
他にも見どころはたくさんあります。
特に恐竜好きというわけではなかったようですが、博物館などは好きというお客様を4時間ほど引きずり回しました。
楽しんでいただけたなら幸いです。

このモササウルスのフィギアが欲しかったのだけれど、非売品ディスプレイのみでした。