2025年9月12日金曜日

言葉だけの撮影案内⑥ タカカウ滝

 ヨーホー国立公園にあるタカカウ滝。エメラルド湖と一緒に訪れたいところですけど、やっぱり駐車場が大混雑します。また、途中にあるスイッチバック道路の急カーブが狭くて通行にはコツが必要です。
最近は日本の旅行会社の観光から外されることが増えてきています。駐車場の混雑とスイッチバックの通り辛さを理由にバス会社が行程を拒否するから…。

まずスイッチバックの説明から。
ヨーホー・バレー・ロードのハイウェイから約6kmの地点にある2つの急カーブ上り。7m以上の全長がある車両は、Rの小ささとカーブ前後の高さの落差の為に2つ目のカーブを曲がることが物理的にできません。
大型バスや大型のRV(キャンピングカー)は2つのカーブの間をリバース(バック)で走る必要があります。大型車がスイッチバックをしている間は一般の車は待機してあげなければいけないのですが、一般観光客にそんな配慮はなく、スイッチバックしている大型車がいてもカーブに入り込んできますし、スイッチバックに必要なカーブの奥のスペースに停車してしまったりします。
大型車が曲がれない2つ目のカーブは一般車も切り返すことが多いですね。上っていくときには上から降りてくる車がいるかどうかはわかりません。クラクションを鳴らして注意喚起しておいて左車線にはみ出しながらふくらんで右に曲がると一度でカーブを曲がれます。
下りの時は下から上ってくる車が見えますからカーブの少し上の道路幅が若干広い場所で待機して車が途切れてから一気におります。

という具合でたどり着くまでにまずコツがいります。ようやくたどり着いても駐車場の混雑で停める場所がないかもしれません。
ここにはバックカントリーに入るキャンパーたちが停める宿泊者用の駐車場もありますが、日帰り観光の車はこちらの方に停めてはいけません。

でも裏技的に車を停めて滝を見に行く方法が一つあります。もし駐車場が一杯で停められなかったら、700mほど道路を戻るとユースホステルが右側にあります。この入口付近の路肩はハイキングの車がよく停まっています。この路肩に停めます。ユースホステルの駐車場ではありません。ユースホステルの方に入るのではなく、あくまでも道路の路肩です。
ユースホステルとは反対側にトレイルが見えます。このトレイルを500mぐらい歩くと滝に向かう舗装歩道の橋のところに出ます。

あとは普通に滝の景色を見に行くだけです。橋を渡って少し歩くと滝のしぶきがミスとになってかかり始めます。滝に近づくときはウィンドブレーカーかレインジャケットを持っていきましょう。

もう一つ、スイッチバックを無事に過ぎたら約3km先に大きな雪崩の跡を横切ります。この辺りはマーモットが良く現れます。岩の上に寝そべっている姿が見られるかもしれません。
保護色をしているので運転しながら見つけるのは難しいかもしれませんけど…。

2025年9月2日火曜日

言葉だけの撮影案内 番外

 思いつくがままにこの時期(9月の中旬をイメージ)に自分だったら撮りに行く場所を挙げてみます。斜光と黄葉の季節だから、朝と夕方がやはりきれいかなぁ。

基本的にカナディアン・ロッキーの景色を構成している要素は、山と氷河と湖(河)と。
要素が増えると構図がまとまりやすくなります。そこに季節と時間による光の変化、さらには天候による変化が加わります。雨が降ったとしても、曇っていてもここはきれいなのさ。

・キャンモアのベンチランド・テラスから見るランドル山の朝焼け
南北に延びる谷にあるキャンモアはこの時期、特に朝焼けがきれい。朝日指す山もいいけど、雲があったら、東の空が赤く焼けます。

・ツージャック湖から見るランドル山の朝焼け
この季節の朝の湖は鏡のように景色を映すところが多い。朝焼けのランドル山が映る…と思う。

・ラクストン博物館前のボウ川に映る朝のカスケード山
観光に出かける前にお客様が少し早くいらしたら、寄っています。川面に映る朝のカスケード山、いいですよ。

・バンフ・パークロッジの裏のボウ川遊歩道
パークロッジに泊まるならぜひ。このホテルにお客様を案内するのに朝の遊歩道散策を勧めないガイドは信用できないね。

・カスケード山と一本アスペン
カスケード山の見えるミドウ(草地)に一本だけ黄葉するアスペンの木があるんです。
単に好みの問題です。この景色が好きです。

・セカンド・バーミリオン湖から見るランドル山の夕焼け
同じ景色は朝もきれいです。朝は逆光のランドル山、夕は赤く焼けるランドル山という違いだけ。

・ミュール・シューとヒルズデイル・ミドウの黄葉
アスペンやポプラなど黄葉する樹が多い場所です。少し歩けます。ゆっくりと散策するのに良いですね。

・モランツ・カーブから見るテンプル山の朝焼け
鉄道写真を撮るのに人気の場所。列車が来なくてもその景色は絵になります。朝、または午前中に行く方がいい。

・早朝のハーバート湖の映り込み
秋のカナディアン・ロッキーの代表的な景色でしょうね。道路から見る映り込みがきれいです。車に気を付けて!

・93号線、サスカチュワン・リバー・クロッシングからコールマン山のピクニック・エリア間の黄葉
車を停めて眺めるような場所がないんですよね。ピクニック・エリアでお弁当食べながらシロイワヤギを探しましょう。

・アブラハム湖、ついでのクレッセント滝
観光ツアーではまず行かないところ。アブラハム湖のターコイズ・ブルーとアスペンの黄色がきれいです。スバルのフォレスターのコマーシャルに登場するクレッセント滝は昨年歩道階段を新しくしました。

カナナスキス・トレイル(40号線)とカウボーイ・トレイル(22号線)
ここも観光ではあまり通りませんね。40号線を南に通り抜けるとビーフジャーキーで有名はロングビューで22号線にぶつかります。北上してダイヤモンドバレー、ミラービル、プレディスを経由してブラッグクリークへ。バンフに戻るなら一日がかりのドライブですね。
この時期はポプラの黄葉が綺麗です。
ダイヤモンド・バレー(旧ターナー・バレー)にはオークレア・ディスティラリーがあります。クラフト・ジンやサボテンのお酒を造っているマイクロ・ディスティラリーのはしりです。

言葉だけの撮影案内⑤ カナナスキス

 カナナスキス・カントリーはかつてバンフ国立公園の一部であった場所です。アルバータ州の管理のもと、自然保護地域や州立公園、レクレーションエリアがあります。
今年の6月にはG7サミットの会場にもなりました。
バンフ国立公園の3分の2ほどの広さのカルガリーの奥座敷です。範囲も広く日本の旅行会社のツアーで訪れる場所も多くはないので、私も詳しいといえるほどではありません。
また、カナナスキスのエリアで過ごすためには、入場料に相当するコンサベーション・パスを購入する必要があります。オンラインで購入するのが便利です。行ってきた後でもその日のうちに支払いをすればよいので慌てることもありません。

9月中旬から10月中旬にかけての黄葉の季節には40号線をドライブしてみるのもいいですね。おすすめの場所を2か所載せてみます。
もっと奥のハイウッド・パスのエリアまで行くとカラマツの黄葉が見られます、付近の駐車場はやはり一杯でしょうけど…。

バンフから約50km東、一号線から40号線(カナナスキス・トレイル)に入ります。最近ショッピング・モールの建設計画があるようですね。カジノホテルやガソリンスタンド、ティム・ホートンもあります。

・バリア・レイク・トレイル
一号線のジャンクションから約11km。バリア・レイク・ダムを通り過ぎた先にバリア・レイクピクニックテーブルの看板があります。右にハイウェイを降りるとさらに右にボートを下せる湖畔に下る道との分岐があります。直進してカーブしながら上ると駐車場へ。奥のトレイルを上ると谷を見渡せる場所に出ます。
バリア湖周辺はアスペンなどポプラの仲間の木が多く黄葉がきれいです。

・ウェッジ・ポンド
一号線のジャンクションから約30km。カナナスキス・ビレッジへの分岐、バウンダリー・ランチ、カナナスキス・ゴルフコース、マウント・キッドRVパークを過ぎた先の左側にあります。バリアレイク同様にAlberta Parksのピクニックテーブルの看板があります。
駐車場からすぐ水辺に出られます。
ここはぜひ夜明けの頃に訪れたいです。池の周りの黄葉と西側にそびえるキッド山に朝日が当たる景色はとても美しいです。

この時期の晴れた日にはイヌワシに代表される猛禽類の渡りが見られます。双眼鏡やスコープがないと見えないでしょうが、この時期はナキスカ・スキー場近くのヘイ・ミドウで調査をしている人たちがいますから、そこに行くとスコープをのぞかせてくれます。

2025年9月1日月曜日

言葉だけの撮影案内④ エメラルド・レイク

 この辺りの観光地の駐車場の中でここが一番状況が悪いかもしれません。
駐車場は朝のかなり早い時間で一杯になってしまうでしょう。それ以降は国立公園の係員がいて、やってくる車を駐車場の入り口でUターンさせています。駐車場に停められなかった車は路肩に停めるしかないわけです。
このレイバーデイの連休中日(8/31)午前11時ぐらいで、この路肩駐車は駐車場から約2km先まで続いていました。
ちなみに今年の6/10に花を撮りに行ったときには、午前8時過ぎに着いて残り5つ、何とか無事に停めることができました。

ここもレイクルイーズやモレーン湖と同様にツアーの車で行くことが望ましいかもしれません。

エメラルド湖は湖畔を一周歩くことができます。5.2㎞のトレイルは起伏も少なくて、植物種もバンフと違うので半日ぐらいかけてゆっくり歩くのにとても良いところです。
湖畔にはエメラルド・レイク・ロッジがあってレストラン、ラウンジで食事ができますし、スナックやドリンクのテイクアウトをしているところがあります。
ロッジに向かう橋のたもとにはカヌーレンタルをしているお土産屋さんもあります。
カヌー体験もおすすめではありますが、今年はいつ見ても行列しています。

通常の観光では約30分の滞在で写真を撮ります。
駐車場から湖畔を時計回りに400mほど歩いた雪崩の跡まで案内するガイドが多いでしょうかね。ここから見た湖とバージェス山の景色は1954年の$10紙幣のデザインになっています。

こちらに向かって湖畔を歩くとすぐにピクニックテーブルがあります。ここにバージェス頁岩世界遺産の碑と解説があります。ここで湖畔に降りると写真が撮り易いです。

反対側のロッジに向かう橋は観光客が多すぎて写真は撮りづらいですね。橋を渡ってそのままロッジに向かって進むと緩やかな傾斜を上ります。道都が大きく右にカーブする辺りで湖を見下ろすと名前の通りエメラルド・グリーンの湖面がきれいに見えます。あえて周りの山を入れずに湖面だけをズームして撮ることをお勧めします。

ここを過ぎたら左に上る歩道の階段を通ってメインロッジ前に行きます。
メインロッジを過ぎてさらに進みます。左手にファイヤーピット(焚火をする場所)、客室棟をひとつ過ぎたら、左側にビューポイントがあります。ここからは湖とバイスプレジデント山と氷河が眺められます。宿泊客以外の観光客はあまり来ませんから落ち着いて写真が撮れます。
短い時間で写真を撮るならば、こんなところでしょうか。

バンフ周辺の観光地は基本的に標高が高いので、カエデの木を見ることがありません。
エメラルド湖は海抜1300mほどなので自生するカエデが見られます。メインロッジの近くのラグーン側がわかりやすいでしょう。

言葉だけの撮影案内③ ペイトー・レイク

 コロナ禍の間に駐車場と展望台の改修が行われて訪れやすくなったような気はします。
それでも昼近く、午後になると一般車の駐車場は一杯になってしまうようで付近の路肩に停めている車が見られます。
余ほど混雑しているタイミングでなければここは駐車場に停められると思います。

広い駐車場の一番奥に展望台へ向かうトレイルの入り口があります。たくさんの人が歩いているのでわかりやすいですね。
駐車場の入り口付近にアウトハウスが二つありますが、いつも人が並んでいます。

一般駐車場から展望台までは1km程度でしょうか。上り坂ですが、20分ほどで歩けると思います。
展望台はとても混雑していて他の人が映らないようにスナップを撮るのは難しいです。少し工夫すると撮れますけど…。

展望台の下には行ってはいけないのだけれど、たくさんの人がトレイルの途中から森の中の踏み跡を通って行ってしまっています。これはやめましょう。行ってはいけません。
この辺りの亜高山には絶滅危惧種の五葉松、ホワイト・バーク・パインが生育していてこれを保護する為に、人が地面を踏み固めないように展望台が作られているんです。

ビル・ペイトーの看板の方に舗装された狭いトレイルがあります。ここを進むとインタープリティブ・トレイルに入ります。
展望台とバス専用駐車場の南側にはループ状になったインタープリティブ・トレイルがあります。
このループ・トレイルの一番奥(南端)からボウ・サミット・ルックアウトへのハイキングトレイルが伸びています。展望台から片道約2.5kmのハイキングは比較的簡単に素晴らしい眺望を楽しめるのでお勧めです。ルックアウト終点から少しだけ奥に上るとボウ湖も見えます。
ここまで足を延ばすなら水筒やトレッキング・シューズ、レインスーツなどがあったほうが安心できると思います。


展望台の下に行かずともハイキング・トレイルの途中からペイトー湖の眺望が楽しめる場所があります。

・ペイトー・レイク・サウス・トレイル
展望台近くのビル・ペイトーの看板からインタープリティブ・トレイルを進みます。40mほどで右に急勾配で下るトレイルがあります。カーブを二つぐらい過ぎると右側に湖の見える岩場があります。展望台のすぐ下の岩場です。岩場に抜ける踏み跡がありますが、踏み込まないように倒木などをおいてあるかもしれません。この岩場ではジリスナキウサギが見られるかもしれません。

・Googleマップで展望台周辺を見ると展望台とバス専用駐車場の南西350mほどのところに岩場が見えます。ここに行くことができます。おそらくレイク・サウストレイルの古い一部が残っているのだと思います。
ただし、このトレイル周辺はたくさんの踏み跡があるので方向感覚の良くない人は迷うかもしれません。
展望台近くのビル・ペイトーの看板からインタープリティブ・トレイルに進むところは同じです。もう少し先の方へ行くと舗装されたインタープリティブ・トレイルが三叉に分岐します。小さな緑色の案内看板があります。
左はすぐ傍のバス専用駐車場へ。真ん中と右のトレイルがループしているインタープリティブ・トレイルです。真ん中の道はボウ・サミット・トレイルへと案内されています。
三叉の右の道を進むとすぐに、さらに右の林に入る踏み跡があります。他にも踏み跡はいくつかありますが、これが比較的わかりやすく近いトレイルです。
この踏み跡に入ったら、ほぼまっすぐ進むイメージで他の踏み跡を右や左に入らないように進みます。昔のトレイルサインの後だと思いますが、茶色い50cmぐらいの高さの木の杭があれば道は合っています。
ハイキング・トレイルの状態をそのまま進むとほどなく右手に湖が見え始めます。さらに進むと開けた岩場に出ます。ここが湖の眺めがきれいに見える場所です。
どちらかといえば、こちらの方がおすすめです。

ところで、湖の名前の「ペイトー」は Ebenezer William Peyto という人物の名前から名付けられています。彼の名前の正しい発音は “𝘗𝘌𝘌 𝘵𝘰𝘩” なのでカタカナで表記するならば、「ピートー」が正しいでしょう。

言葉だけの撮影案内② ボウ・レイク

 コロナ禍を前後してカナディアンロッキー観光地の駐車場が車であふれて大変な混雑になっています。レイクルイーズやモレーン湖ははっきりと自力で行くのが無理になったけれど、他の場所もかなりの混雑です。

ボウ湖も例外ではなく駐車場はとても混んでいます。ここには4か所の駐車場があるのでうまく使い分けましょう。

・ロッジアットボウレイクの近くアウトハウス(簡易トイレ)が4つある駐車場
ここにはコーマーシャルライセンス用のバス駐車場があります。バスサインの出ているところ(駐車場の北側)には停めてはいけません。湖畔を散策するには一番便利なところなのでできれば午前中はここに停めたいですね。

駐車場の奥はロッジに向けて道路が伸びます。ロッジに向かって左側のトレイルの入り口から湖畔に向かうことをお勧めします。
湖畔に出ると目の前が一気に開けます。目の前に広がる湖越しの南側の景色、右手(西側)にはボウ氷河が見えます。岸辺沿いにトレイルが続きます。少し進むとオブジェのように枯れ木が横たわります。撮影には人気がある場所です。
景色の写真を撮るにはクリークにかかる橋の近くが良いです。水辺に立てば背後に他人が映り込むことがありません。何より広がる湖の景色景色が雄大です。
湖畔沿いにロッジの近くまで戻ったら、ロッジ前の広場からさらに北側の湖畔に進みましょう。トレイルの入り口に国立公園のエリア閉鎖の看板があるかもしれませんが、これはボウ・グレーシャー・フォールズ周辺だけのことなので湖畔の道を歩くには問題ありません。
クリークにかかる橋を渡ったら、湖畔の方へ行ってみましょう。ほんの少し移動するだけで随分と人が少なくなるものです。
湖畔ではぜひ人物を入れた湖のパノラマ撮影をしてみてください。

・上記駐車場のハイウェイの入り口にも駐車場があります。ここから上記駐車場までは400mぐらい離れています。上記駐車場がいっぱいだったらこちらに停めて歩いてもいいのでは…。Googleマップにはオーバーフローパーキングと出てきます。

・クロウフット氷河とボウレイクのロッジの間、湖畔沿いのハイウェイに駐車帯があります。わかりやすいからかこの駐車帯は非常に混雑しています。そのわりにこの場所からはボウ氷河は見えません。混雑しているところに輪をかけるようにツアーのバスも停まります。
この駐車帯の利用はあまりお勧めしません。

・この混雑駐車帯南側の端(クロウフット氷河寄り)から短い道路が伸びています。奥にはピクニックテーブルと屋根付きシェルター、アウトハウスが2つあります。
この駐車場はあまり大きくありませんが、比較的空いています。お弁当を食べたりするにはとても良い場所です。湖畔も少し歩けます。
シェルターから奥に湖畔沿いの踏み跡を進むとクロウフット氷河が見えてきます。湖と一緒に氷河を撮りましょう。午後に色が鮮やかになった湖を眺めるならこの駐車場がいいですね。

人であふれかえるレイクルイーズやモレーン湖よりも私はボウ湖が好きです。

言葉だけの撮影案内 ① キャッスル・マウンテン

 YoutubeやTikTokが全盛の時代にあえて画像や動画を使わずに言葉だけで場所の説明ができるだろうか?
レンタカーを借りて自分で運転していくか、車と運転手を頼んでいくか。
とにかく自分でこの場所に来てみないことには役に立たない情報ではある。
ウェブ検索を駆使していただければイメージが伝わるかも…。
山の名前にはリンクを貼っておきましょうね。


キャッスル・マウンテン Castle Mountain
バンフとレクルイーズのほぼ中間地点に位置するとても目立つ山です。ランドマークといっていいでしょう。バンフからレイクルイーズに向かう時にその見た目の特徴が際立ちます。
石造りのお城が高台に建つようなたたずまいを見せてくれます。
一号線を進んで、最初のワイルドライフクロッシングのオーバーパスを過ぎると正面に茶色い台形をした姿が見え始めます。

・ビッグロックビューポイント
一般にキャッスル山のビューポイントと知られている駐車帯です。パーキングエリアのような場所。Google マップにはトイレ(アウトハウスという溜め込み式簡易トイレ、水道はありません。)とRest areaが表記されます。
キャッスル山まではまだ距離がある分高台に建つお城感があります。東にはイシュベル山、西にはパイロット山がきれいに見えます。
この場所にはワイルドライフクロッシングの説明があります。模型というかミニチュアというか体感できるように作られています。ぜひこちらもご覧いただきたい。

・車窓から
ビューポイントから3km、2分ほどの場所に一つ、さらに3km、2分ほどのところに一つ。
車窓からキャッスル山とボウ川が一緒に撮れる場所があります。
ハイウェイの路肩に停めての撮影はやめましょう。撮影は助手席の方の役目です。

・キャッスル・ジャンクション
ハイウェイのインターチェンジです。西に向かう93号線Southとハイウェイとほぼ並行する1A号線に入れます。
1A号線に向かってボウ川の橋を渡ると右側に駐車場があります。車を停めて歩いて橋を戻りましょう。河原に降りるとボウ川とキャッスル山が撮れます。
橋のたもとの路肩に停めるのはやめておきましょう。夏季は交通量が多いので危険です。

・キャッスル・マウンテン・シャレー
1A号線に面してあるコテージ形式のホテル、ガソリンスタンドと売店がある。
ここの駐車場からもキャッスル山は見えます。8月まではジリスがたくさん見られます。
売店にはアンティークの生活用品が棚の上にたくさん飾ってあります。
キャンモアのショコラティエの板チョコが買えるんですけど、個人的にはちょっと甘すぎかな。水洗トイレがありますが、借りるなら何かコーヒーでもスナックでも購入しましょう。

・キャッスル・クリフ
シャレーから1号線を西へ1kmほど右側に駐車帯。ほんの少し林を抜けるとキャッスル山が間近に見えます。某社のツアーではよく止まっていくみたいです。
ジェームス・ヘクターの解説板あり。

・ストーム・マウンテン・ビューポイント
シャレーから1A号線を西へ2.5km。左側の駐車帯。アウトハウス、ピクニックテーブルあり。
眼下にボウ川と大陸横断鉄道の線路があるので、西側のストーム山ウィンパー山パノラマが見事です。
でも反対側(アウトハウスの方ね。)にはキャッスル山の崖が間近に見えます。
個人的にはクリフよりこちらの方が好き。
崖の方には手すりもありません。足元に気を付けて落ちないように。

・名もなき駐車帯
シャレーから東へ約6km。ムース・メドウを過ぎてすぐの辺り、左側に狭い駐車帯があります。ジョンストン・キャニオンよりも手前です。
ここに車を停めて西に歩いて160m戻ります。道路とその奥にキャッスル山がそびえる様子が撮れます。

あと二つ、三つマニアックな場所があるんですが、うまく言葉で説明できないところなんですよね。

2025年8月24日日曜日

恐竜ツアー 8月23日 湖の観光

 この日は恐竜は無し、カルガリーから日帰りでバンフや湖を観光します。
素晴らしい青空に恵まれたので恐竜と化石の画像はないのだけれど湖の画像を載せてみます。

レイクルイーズ
スマホの待ち受け画面に最適っだと思いませんか?

モレーンレイク
この青空、この時間帯にモレーンを撮れることはツアーではあまりなくて…。

エメラルドレイク
エメラルドレイクで山と氷河と湖とを構図に入れることができる場所

お天気も素晴らしかったのだけれど、バージェスの化石と触れるアノマロカリスを喜んでいただけたのがうれしくて…。

この後、バンフに立ち寄ってカルガリーまで帰りましたとさ。

恐竜ツアー 8月22日 恐竜州立公園

 ホテルをチェックアウトしてダイナソー州立公園に向かいます。

ドラムヘラーからダイナソー州立公園までは車で約2時間かかります。途中には休憩の取れそうな町やトイレもない…と思っていたら・・・何かできてる。
ドラムヘラーから1時間ぐらい、ちょうど行程の半分ぐらいのところに空飛ぶモササウルスを発見。
どうやらここにある貯水池で釣りをしていた人がモササウルスの幼体の化石を見つけたらしい。素晴らしいオブジェがありました。アウトハウス(溜め込み式簡易トイレ)も一つあるので休憩にちょうどいい。

ダイナソー州立公園では午後のバスツアーが予約されていたので、まずは入口の展望台からの景色を眺めて、一般車でも入ることのできるパブリックループの化石展示を見学しました。
昼食は公園内にあるカフェテリアで済ませたけれど、まだ少しツアーまで時間があったので少しハイキングをしてみました。
この公園のすごいところは一般のトレイルでもこの程度の化石なら見つけられるところ。特別な保護地域に入るバスツアーへの期待が高まる。
ビジターセンターの展示を見学してバスツアーの出発を待つ。

14:00発2時間のバスツアーに参加。24人乗りのバスに満員の乗客です。乗り合いのツアーの時は、出発前にガイドさんが自己紹介を促します。
いつもはお客様に英語で挑戦していただくのだけど…。

ガイドのエマは何度か一緒したことがある。ツアーの構成もよくできているし、話し方も上手。この場所の大切さと守っていこうという気持ち、何よりここが好きです~という気持ちが良く伝わってくる…とてもいいガイドさん。

バスを降りて化石の標本を見せてくれたり、化石を探す時間をくれたりする。
ハドロサウルスの背骨と肋骨がある場所。地面に埋まったままの状態を透明なカバーで保護している。
こんな骨の化石が転がっている。ハドロサウルスの背骨の一部とエマの帽子
コリソサウルスの発掘された場所の前で説明するエマ

バスツアーの最後にラクダのフードゥーとピラミッド。
名前がついてるんですよ、このラクダ。

ビジターセンターの売店にモササウルスのフィギアを発見。
やっぱり買わなかったけど…
なんか睨まれてるような気が…

カルガリーまでドライブして長い一日が終了。

恐竜ツアー 8月21日 RTMPとドラムヘラー観光

 ドラムヘラーに2泊する中の一日。ゆっくりとティレル博物館を見学して、ドラムヘラー周辺の景色を楽しみます。
RTMPとはもちろんロイヤルティレル博物館のことです。

開館時間に合わせて博物館へ。まだ静かな駐車場にはパキリノサウルスの親子がいます。

開館と同時に館内へ。TELUSの無料Wifiが利用できます。メールアドレスでログインして、届いたメールを開いてアクティベイトします。データ通信が使えると翻訳アプリが使えるので解説が直接日本語で読めるので便利です。

トリケラトプスのCalli
カナダで見つかっているトリケラトプスの中で最も大きく、完全な形に近い頭骨です。

T-レックスのブラックビューティ
昨年は福井に行っていました。オリジナルの頭骨が展示に戻ってきています。

ブレイクスルーからはオルニソミムスとボレアロペルタのツーショット。
一般の観覧者がいるとなかなかうまく撮れない構図です。

新生代からも一つ。「歩くクジラ」𝘗𝘢𝘬𝘪𝘤𝘦𝘵𝘶𝘴 𝘢𝘵𝘵𝘰𝘤𝘬𝘪 クジラの祖先です。

ミュージアムショップにアノマロカリスのぬいぐるみがありました、ちょっとほしいかも…

昼食は博物館内のカフェテリアで。博物館の見学を十分に余裕をもってするには昼食はここでとるのが一番時間効率が良いと思います。一日券での博物館の出入りは自由ですけどね…。

午後からはドラムヘラー周辺の観光へ。
ノースダイナソートレイルを通ってホースシーフキャニオンへ。ホースシューキャニオンより大きいよ。

フェリーでレッドディア川を渡ってサウスダイナソートレイルへ。

オークニービューポイント
ここの景色がお気に入りなんです。特に青空にこんな風に雲が浮かぶ日はいい。

そしてフードゥーへ。
ドラムヘラー定番の観光地で大賑わい。アイスクリーム屋さんも繁盛してるみたい。
人数も少ないし、少し離れた静かなフードゥーを撮ってきました。

ドラムヘラーのダウンタウンへ。いろいろな恐竜があちこちに置かれている街を散策。
いつか街の恐竜コレクションも全部撮っておきたいですね。タイラちゃんも見てきました。

今晩は自由食なのでT-レックスが壁から飛び出している地元のスーパーに行って、お惣菜とサラダバイキングを買ってお部屋で夕食です。

恐竜ツアー 8月20日ドラムヘラーへ

 今年もクラブツーリズムの恐竜ツアーを担当しました。
お客様はお二人だけ、恐竜だけにかぎらず古生物に興味津々の穏やかなご夫婦です。
添乗員さんまでついて…、よく催行してくれたものです。

成田からカルガリーまではウエストジェットの直行便で到着。ほんの少し遅れましたが、まだお昼過ぎ、ゆったりスケジュールでまずはドラムヘラーの街に向かいます。

ホースシューキャニオンに立ち寄り、最初のバッドランドの景色を見ます。
ホースシューキャニオンはカルガリーからドラムヘラーに向かう途中にあるのですよ。
よくわかっていない方が関係者に多いようですが…。

この時期のドラムヘラー周辺にはこのお花が目立ちます。
Hoary Tansyaster 𝘋𝘪𝘦𝘵𝘦𝘳𝘪𝘢 𝘤𝘢𝘯𝘦𝘴𝘤𝘦𝘯𝘴

忘れないようにドラムヘラーの街の看板にも寄りました。

ツアー初日はここまで。早めの夕食をとってゆっくり休んでいただきます。

自分の夕食は、
ドラムヘラーで一番おいしいと思うHeller Good SandwichesValley Brewing強力なビールを買いました。
タナトゥスをイメージして作られたこのビールは夏の限られた期間だけしか販売されません。VOL6の今年はアルコール度数が8.4%でした。

2025年7月28日月曜日

ブレイクスルー 7月21日

 恐竜、好きですか?
ジュラシック・ワールドの新作がもうすぐ日本公開ですね。
福井ではスピノサウルスが泳いでいるらしいし…。
夏休みになると子供向けに恐竜関連のイベントが増えますね。
頭の中に恐竜を飼っているというほどではありませんが、血が騒ぎますよね。

ようやくティレル博物館の新しい展示を見に行くことができました。
仕事で訪れたわけなんですが、お客様より楽しんだのかもしれません。

“Breakthroughs” ブレイクスルー
Gemini先生に和訳を尋ねてみたところ、「躍進」「革新」「突破」「新境地」と出ました。
絶滅してしまった恐竜たちの生態を化石から推測するしかない古生物学はロマンチックな学問だと思います。それを支えているのは研究者の大変な忍耐なのだけれど…。
アルバータから発掘されたたぐいまれな化石たち、奇跡的な保存状態で見つかった5つの標本からなる新しい展示です。

ボレアロペルタ 𝘉𝘰𝘳𝘦𝘢𝘭𝘰𝘱𝘦𝘪𝘵𝘢 𝘮𝘢𝘳𝘬𝘮𝘪𝘵𝘤𝘩𝘦𝘭𝘭𝘪
まるでミイラのように奇跡的な保存状態。捕食獣に喰われることもなく、腐敗や分解も免れて1億1千万年前の様子を教えてくれます。
表面からは色素も検出されており体表の色もわかりました。胃の部分(展示もあります。下の画像)からは死の直前まで食べていた植物が見つかっていて摂食の詳しい状況がわかります。

オルニソミムス 𝘖𝘳𝘯𝘪𝘵𝘩𝘰𝘮𝘪𝘮𝘶𝘴 𝘴𝘱.
最も完全なオルニソミムスの化石は植物化石の発掘の際に偶然見つかったそうです。
前腕の尺骨に固い羽軸が付いていた跡(Quill knobs)が見つかりました。身体の大きさに対して羽は少量で、求愛の為のディスプレイに使われたと考えられています。

モササウルス
この海生爬虫類の化石のおなかの部分には死ぬ間際に食べたのであろう魚の化石が含まれています。(その魚の化石は新属新種として分類されました。)
また死んだこのモササウルスを捕食したであろうサメの歯が残っています。当時の海の中の連鎖の様子がうかがえます。

ヒパクロサウルス 𝘏𝘺𝘱𝘢𝘤𝘳𝘰𝘴𝘢𝘶𝘳𝘶𝘴 𝘴𝘵𝘦𝘣𝘪𝘯𝘨𝘦𝘳𝘪
カナダで初めて見つかった恐竜の巣と卵の化石。この話はとても有名で絵本にもなっています。
卵のかけらの化石を見つけたのは当時18歳の高校生ウェンディ・スロボーダ、フィル・カリーなど博物館の古生物学者と一緒に発掘をした彼女は後に古生物学者、化石ハンターとして名を馳せます。
完全な形で残った卵からは恐竜の胚(赤ちゃん)も見つかっています。

もう20年以上前にデビルズ・クーリーを訪れました。この巣が見つかったサイトツアーにも参加して、石膏ブランケットがかけられて発掘を待つ巣の化石を見ました。
また行きたいなぁ。

ゴルゴサウルス 𝘎𝘰𝘳𝘨𝘰𝘴𝘢𝘶𝘳𝘶𝘴 𝘭𝘪𝘣𝘳𝘢𝘵𝘶𝘴
このゴルゴサウルスの幼体の化石の胃の部分には死のおよそ1週間前に食べたであろう小型恐竜(𝘊𝘪𝘵𝘪𝘱𝘦𝘴 𝘦𝘭𝘦𝘨𝘢𝘯𝘴)の骨が見つかっています。
ティラノサウルス科の成獣は角竜やカモノハシ竜を捕食していたと考えられていますが、これは11歳ぐらいまでの幼体の摂食の様子がわかる貴重な化石です。

博物館の誇るギネスレコードに載る5つの化石標本のうち2つがここに展示されています。
他にも見どころはたくさんあります。
特に恐竜好きというわけではなかったようですが、博物館などは好きというお客様を4時間ほど引きずり回しました。
楽しんでいただけたなら幸いです。

このモササウルスのフィギアが欲しかったのだけれど、非売品ディスプレイのみでした。

2025年6月28日土曜日

たまには潔く単焦点

 今日は夜のお仕事の予定が急にキャンセル。まあ仕方ないよね。

少し散歩に出てみる。連休中の街は異様な混雑。人も車もたくさんなので人の少ないところを選んでみる。久しぶりに一眼レフを持ち出して。
最近はスマホでしか写真を撮ってないので、たまにはいさぎよく50mm単焦点マニュアルフォーカスの放射能レンズだけをつけてみる。しかもモノクロオンリーで撮ってみる。

家の前にあるハンギングバスケットのお花

バンフ駅の景色

駅のホームの割れ目に咲く花

通りかかった貨物列車。ピンが甘いね。

コブコブの樹

もっと練習した方がいいかも…。

2025年6月11日水曜日

もう一日、レディスリッパー 6月10日

 暑い日が続いています。山火事も勢いを増し、カルガリーやバンフも煙の影響が出始めました。
そんな中、白いアツモリソウを求めてまた出かけてみます。今度は西へ。

本日のタスクは3つ。3か所のレディスリッパーを確認すること、小さなランを見つけること、旧道の道沿いに去年見つけた株を再確認すること。

それなりに早く出てきたつもりでしたが、駐車場の残りはわずか5つ。とりあえずホッとする。
湖畔の道へ。例年より早い時期に来たつもりだけど、なんか咲いている花の感じが違う。これが温暖化の影響か…。

黄色いアツモリソウが見られはじめる2番目のベンチに白いアツモリソウがありました。
ちょうど開いたばかりかな。

ここは山と湖とアツモリソウが撮れる貴重な場所。

湖畔を奥に進むとどうやら増水でウォッシュアウトがあったみたい…、もう一つの場所には咲いている株が少なかったです。まだつぼみもありましたけど…。

ここの白い花(Mountain lady's slipper 𝘊𝘺𝘱𝘳𝘪𝘱𝘦𝘥𝘪𝘶𝘮 𝘮𝘰𝘯𝘵𝘢𝘯𝘶𝘮)の株は見事です。観光客でごった返す場所から目と鼻の先なのに誰もね、来ないんですよ。

次の場所へ向かう途中に見つけましたよ、小さなラン。
コフタバラン(Heartleaf twayblade 𝘕𝘦𝘰𝘵𝘵𝘪𝘢 𝘤𝘰𝘳𝘥𝘢𝘵𝘢)

さらに人込みを離れて秘密の場所へ。ここはまだ誰にも話したことがないかな。
ほんの少しだけがひっそりと咲く場所。でもとても美しい花が咲く場所です。


森の中でまだ開いていない株もあります。
こんなつぼみを見るとテンションが上がるのは変ですかね。

これはトレイルからも見える株。森の中にひっそりと咲きます。

ハイキングトレイル沿いに咲く立派な株。陽当たりの良い場所で見ごたえ十分。

帰り道に道路沿いの黄色いアツモリソウを撮りました。去年見つけた時にはもう花が終わりかけていたので再訪です。
バンフの街中以外のバンフ国立公園内で初めて見つけました。
白いハナグモ(蜘蛛ね)がいたんですよ。

ということで、レディスリッパー三昧の半日でした。帰り道にキャッスプマウンテン・シャレーの売店でキャンモアのチョコレート屋さん(Le chocolatier)のチョコを買って帰りました。おいしいんですよ。
(ほんとはMaster chocolatとかCochuの方が好みではありますが…。)

G7とロータリーが終わったらもう一度行きたいなぁ、お花は残っているだろうか…