彼には1度しか会ったことがありません。これからいくらでも機会があるだろうと思っていました。“意図が感じられる”と言って僕の写真をほめてくれました。
実際に会う前からよくブログを見ていました。クライミングの用語も知らないくせに…。自分では見ることがない景色の写真を楽しんでいました。
ロッキーの峰々に、頂を渡る雲に、面影を思い浮かべることでしょう。友人です。数少ない…。
雨の休日、いつもならPCの前に座ってすごしてしまうところなれど、Wintergreen田中さんの下見を見るとそろそろホテイラン(Calypso bulbosa、Venus’-slipper)が咲きそうです。お洗濯も免除されたことだし、出かけて見ましょうか。ついでにこの間見たトラフズクにもう一度会いに行って見ましょうか。
雨脚は弱まるものの止んでしまうわけでもなく、降り続いています。ゴアのレインスーツに身を固め、カメラバックにもレインカバーをかけて歩いてみます。
ルビーキクイタダキ(Ruby-crowned Kinglet)の声が響く雨の森は訪れる人もなく静か。目を凝らしてみますが、フクロウは見つかりません。まだ芽吹く前の潅木に蔦を絡ませたブルークレマティス(Clematis occidentalis、Blue Clematis)の蕾がたくさん見つかりました。
シロトウヒの林床にはチゴユリの仲間(Disporum trachycarpum、Rough-fruited Fairybells)が咲いていました。
ようやく新芽を見せ始めたアメリカヤマナラシ(Populus tremuloides、Trembling Aspen)。
晴れた日のいっぱいに開いた花ももちろんきれいですが、雨に打たれながら、じっとうつむくプレーリークロッカス(Pulsatilla patens、Prairie Crocus)のけなげな姿が好きです。
トラフズクはあきらめ、バンフに戻ります。ホテイランを見に行ってみましょう。マスクラットベイのいつもの場所でハシグロアビ(Common loon)が営巣したようです。抱卵中でしょうか、1羽が座っています。
まだまだ蕾も多いものの、比較的日当たりの良い場所にはもう花が咲いていました。日本のホテイランは絶滅危惧になってしまいましたが、カナディアンロッキーではまだいくつかの群落が見られますし、針葉樹林の林床には比較的良く見られます。今日も場所を変えてバンフ近郊の2箇所で撮影しました。
他にもいくつかの花が咲き始めました。ウィスカー(Geum triflorum、Old man’s Whiskers)やカタクリモドキ(Dodecatheon pulchellum、Shootingstar)などが見られました。ウィスカーはバラ科ダイコンソウ属。ダイコンの葉っぱのような根生葉が特徴です。学名にもある通り、花は通常、3つなのですが、この株は花が4つついていました。
ついでに鳥も見に行ってみましょう。セカンドレイクのいつもの枯れた木にハクトウワシ(Bald Eagle)。
サードレイクのこれまたいつもの場所でハシグロアビが抱卵中のようです。
分かりにくいですが、すぐ近くにはカナダガン(Canada Goose)もいます。
ホテイランを見に行ったバレービューではサクラソウの仲間(Primura mistassinica、Dwarf Canadaian Primrose)ムシトリスミレが咲き始めています。サクラソウは名前の通り、花が小さいのでクロップしてます。
おまけ:我が家のフィーダーにやってくるハチドリの飛びもの2点。なかなか難しいです。羽が生えてるからね~。
小雨が降ったりやんだりのはっきりしないお天気でしたが、せっかくのお休みなので鳥を見に行きましょう。
まずは朝ごはんを食べながら、フィーダーにやってくるハチドリから。まだ、花も少ないし、お天気も良くないので我が家のフィーダーのシロップの減り方は激しいですね。目に見えて少なくなっていまきます。今朝も少なくとも3羽のハチドリが入れ替わりやって来ます。
アカフトオハチドリ(Rufous Hummingbird)のオス。
ホバリングのスローモーション撮影を試みますが、うまくいきません。また今度…。
フクロウを探しに行こうかとも思ったのですが、湖のほうにしました。ファーストレイクにはハクチョウとハシグロアビ(Common Loon)の姿が見えました。えさをあさっていたようなので黄色い点は見えませんが、嘴と頬の境目の形を見る限り、アメリカコハクチョウ(Tundra Swan)のようです。
セカンドレイクのハクトウワシの巣はどうやらカナダガン(Canada Goose)に占領された様です。遠いなぁ。
それでも湖畔の枯れ木に2歳幼鳥らしいハクトウワシ(Bald Eagle)が止まっていました。
サードレイクにはいつもの様にハゴロモガラスが飛び交い、雄も雌もにぎやかに歌っています。うるさいぐらいの歌声に混じって、カオグロクイナ(Sora)の独特な下がって行く音階のような声が聞こえます。姿も見えたのですが、残念ながら撮影はできませんでした。
昨年に巣があった枯れ木の近くにメスのアメリカチョウゲンボウ(American Kestrel)が止まっていました。今年も同じ巣穴を使うのだろうか?
春に雪が多く、雪解けの遅かった今年はなにげに初見のヒメハジロ(Bufflehead)です。
今日もデジスコが大活躍でした。1週間続いた学生ツアーも無事(たぶん…)終了して晴天に恵まれた日曜日。“花鳥風月ツアー”の皆さんと一緒に鳥見です。
十分早起きだろうに予定の時刻よりも早く現れた新大明神(今回の鳥見で昇格か?!)に迎えに来てもらって、まずはフクロウ探しから。
昨年、よく姿を見せてくれていた森でアメリカフクロウ(Barred Owl)を探します。最近、またこの付近での目撃例があり、かなりの期待を持ってやってきました。
先着した我々は後続の仲間たちを待ちながら、まずはハシビロガモ(Northern Shoveler)のつがいを目標にデジスコ扱いのブラッシュアップから。
そしてメス。マガモに良く似ているんですが、間違いようのない大きな嘴です。
昨年にここでアメリカフクロウを見たときにはよく声が聞こえていたのですが、今日は声が聞こえません。よぎる不安、大丈夫か?!
よく響くハゴロモガラス(Red-winged Blackbird)とウタスズメ(Song Sparrow)の歌声を聴きながら、乗馬のトレイルを進みます。程なく聞こえましたよ。フクロウの声。
アメリカフクロウの英語の聞きなしは“Who, cooks, for-you, Who, cooks for-you, all”というものですが、この時に森から聞こえてきた声はもっと短い“Hoo”というものでした。
声の聞こえる方向に進むと大きな鳥が森の中を音もなく飛んで行きました。誰もが興奮のフクロウとの対面です。 簡単に飛び去ってしまわないように十分に距離を保って観察します。こちらが枯葉を踏む音などには敏感に顔を振り向けてきます。300mmの一眼レフではちょっと物足りない、でもデジスコなら余裕の距離でじっくり観察させてもらいました。
静かに目を閉じて物思いにふけるような、眠るような姿は、森の賢者そのものの威厳にあふれていました。
フクロウの登場に気をよくして、次はエリマキライチョウ(Ruffed Grouse)のドラミングを聞きに。一昨年にしっかりとドラミングする撮影した場所に向かいます。以前と同様にマミジロコガラ(Mountain Chickadee)やコマツグミ(American Robin)の姿は見えるのに、肝心のドラミングの音があまり聞こえてきません。今年は雪が多かったのでライチョウの求愛行動も遅れてるのかしら?っと思ってしまいます。ようやく聞こえてきたドラミングを頼りに範囲を狭めて近づいて行くとネイチャー田中氏と新大明神が倒木の上でドラミングするエリマキライチョウを発見。すぐに逃げられてしまいましたが、みんな何とか姿を見たようです。
いよいよ当初予定のボウバレー州立公園方面へ進みます。途中には春らしくミサゴ(Osprey)のつがいやオオツノヒツジ(BigHorn Sheep)の群れが現れます。水鳥期待で立ち寄った池のそばでは魚をつかんだまま強い風にあおられながら飛ぶミサゴの姿。
巣で待つメスに運ぶ前に味見をしているのか、すぐそばの電柱で魚を食べるオス(たぶん)。バックグランドの会話はともかく、もう一羽が巣から呼ぶ声にもご注意ください。
この後、見上げる我々の上空を魚を掴んだまま旋回して行きました。空気抵抗を減らすために魚を縦にして掴む様子がとてもよくわかります。横から撮った絵は新大明神のブログと見事にかぶったなぁ。
州立公園付近では牧場の柵にムジルリツグミ(Mountain Bluebird)の為の巣箱がかかっています。
次の目標は「幸せの青い鳥」だ!!。風が強いせいか地面の上に降り立つムジルリツグミは遠くからではちょっと見づらいのでさらに場所を変えて牧場の中へ。
ログハウスの三角屋根の上に止まるオスを見つけました。この場所がお気に入りのようです。
残念ながら画像はありませんが、牧場の門の上で交尾の様子なども観察させてくれました。
結局、ここが最後になるのですが、州立公園のトレイルへ。ここでなんとも幸運な事態が発生。
何を思ったか、あらぬ方向を眺めた新大明神、シロトウヒ(White Spruce)の幹の近くになんと、なんと、トラフズク(Long-eared Owl)を発見!!!
間近にトラフズクを見る機会を与えられた一同、大興奮。夢中でカメラのシャッターを切る。撮る、撮る。
そして後から拾ったトラフズクのペレットです。新大明神、喜んで一番大きいやつを持って帰りました。
恐るべし、新大明神。こんなに充実した鳥見は久しぶり、こんなに興奮したのは、初めてカラフトフクロウ(Great Gray Owl)を見た時以来だぁ~。しかもその時と同じ“花鳥風月ツアー”のメンバーと一緒というのもフクロウさんの粋な計らいだろうか…。
あ~、楽しかった。ウィンターグリーン田中さんのブログから他の皆さんのブログもご覧ください。みんなで同じ鳥を見てるのでかなりかぶってますけど…(笑)。
おまけ;翌日の月曜日。久しぶりにコミュニティバードウォークに参加しました。同じ森でアメリカフクロウに遭遇。つぶらな瞳をクローズアップで撮影しました。