2010年4月25日日曜日

スズメフクロウ

先日アメリカフクロウの見られた場所を朝からチェック。
 ハゴロモガラス(Red-Winged Blackbird)の声が響き渡ります。最近“コンクリ~ト”というより“こっこい~よ”っていう風に聞こえるようになりましたよ。鵜沢さん。
残念ながらフクロウの姿は見当たらず…。コヨーテがのんびりと歩いていきます。
 場所を湖に変えてもう少し…。カナダガンやマガモ、アメリカコガモ(Green-winged Teal)が泳いでいます。水の少なくなった泥の上をムネオビツグミの♀たちが何かをつつきながら歩いています。
 家に戻り、朝食を食べてから、今度は子供たちとミニハイキングに出かけます。車の通る道からトレイルに入るとすぐにユキヒメドリの声が聞こえ、コマツグミ の姿が見え始めます。 ゆっくり登り始めると“カッカッ”と幹を叩く音が聞こえます。ダグラスファーの枝に頭の黄色いミユビゲラ(Three-toed Woodpecker)の♂がいます。
 トレイルの途中で出会ったポールとエバが“15分ぐらい前に頂上の辺りでフクロウらしい声がきこえたよ”って教えてくれたけど、この時はあまり期待してま せんでした。
 化石の良く見られる見晴らしの良い岩の辺りまで登るとさえずりの声が聞こえ始めました。そういえば、以前にグループマネージメントの講習を受けた時もここ でこの声を聞いたっけ。ハエトリツグミ(Townsend's Solitaire)の歌声です。
 頂上が近づいてくると確かに声が聞こえてきます。ちょっと高い音で断続的に“ホッ、 ホッ、 ホッ”…。
こりゃスズメフクロウ(Northern Pygmy-owl)の声だぁ。でも姿が見えません。声が聞こえる間、しばらく探すも、姿を見つけることができません。そのうち声を途絶えてしまいます。あきらめて頂上へ向かいます。 街の向こう側、西の空にはにわか雨か雪が降っているような雲が近づいています。
 降られる前に下りてしまおうと歩き始めるとまたもやスズメフクロウの声が聞 こえます。先程よりは慎重に、まずは声の聞こえる木を特定します。ゆっくりと木の周りを歩きながら、姿を探します。子供たちが退屈し始めた頃、見つけまし た。
木の天辺近く、姿を見ようとすると逆光になってしまう位置に止まっています。体長20cm弱の小さなフクロウですから見つけるのが大変なわけです。
後頭部に擬態の目玉模様があるのが特徴です。
 通りかかる人たちにも教えてあげながら、しばらく観察していると飛んでいってしまいました。
 このフクロウは、以前はGlaucidium gnoma(Mountain Pygmy-owl、ロッキースズメフクロウ)と分類されていましたが、現在はG.californicum(カリフォルニアスズメフクロウ)に分類され ています。
 子供たちも付き合ってくれたし、念願のスズメフクロウにも会えてうれしい日曜日になりました。

*今回の画像は全部クロップしてます。

2010年4月23日金曜日

アオライチョウ、他

ウォータートンレイクス国立公園のワーデンオフィス(国立公園のレンジャーステーション)の前でちっとも逃げていかないアオライチョウ(Dusky Grouse)に出会いました。
数十センチの距離まで近づいてきました。自分で近づいてきたくせに警戒したような声を上げ、私の手をつついていきました。
私の持っていたコンパクトデジカメが気に入らなかったようです。
全身の画像は少しクロップしましたが、クローズアップの画像はクロップしてません。至近距離で撮影しています。

 ウォータートンから戻った翌日のバンフは新雪に覆われました。それでも良いお天気に恵まれ、雪もどんどん解けていきましたからカメラを持ってお散歩に出かけます。ついでにアメリカフクロウの巣かもしれない木も確かめに行ってみました。

コマツグミ(American Robin)
木の幹を逆さまに走るムネアカゴジュウカラ(Red-breasted Nuthatch)
クサチヒメドリ(Savannah Sparrow)
風の強いボウ川にはヒメハジロ(Buffulehead)の群れがみんな顔を隠して水面に漂っていました。
ルビーキクイタダキの美しい歌声が森にあふれていました。

*アオライチョウのクローズアップとヒメハジロ以外の画像はクロップしてあります。

2010年4月19日月曜日

3番の花とフクロウ

バンフは夏がやって来たような暖かさです。今日もいいお天気でした。
 マミさんから“ Townsendia が咲いてるよ。”と教えられて写真を撮りに行ってみました。
春1番に咲くのはプレーリークロッカス(3月20日の画像もご覧下さい。)。
次に咲いていたのは黄色のアーリーシンクフォイル(キジムシロ属。画像は4月4日撮影。)。
 そして今シーズン3番目に見た花はフッカーズタウンゼンディア(Hooker's Townsendia) です。
 頭花(頭状花)は直径2~3cmほどで、たくさん集まって咲いていなければ見逃してしまいそうな大きさです。日本ではTownsendia属を“ジギク”と呼ぶ様ですね。
 これらの3つの花はいずれも日当りの良い丘の上の南か南西の斜面に見られます。このタウンゼンディアもしっかり日差しを浴びて頭花がきれいに開いていました。


 仕事を終えてからタウンゼンディアを撮りにいって、さらに夕食後にアメリカフクロウ(Barred Owl)を探しに出かけてみました。
最近、鳥好きの知り合い達のブログの“アメリカフクロウを見た。”という記事が気になっていたところ、テリーさんの“つぶやき”に今朝見たというフクロウが載っていたので、我慢できずに日暮れ前にちょっと出かけてみました。  
 あんまり期待してなかった割にシグマの600mmなんぞを付けていったところ…、なんと道路のすぐ近くの木に止まるフクロウに向かって数人がカメラを構えているところに遭遇しました。

 割と近くで(10mぐらいかなぁ。)フラッシュをたきながら写真を撮るカナダ人の若者をものともせず、フクロウは時折首を伸ばしたり、まわしたりしながらも同じ木の枝に止まっています。
 すこし離れたところからこちらも撮り始めるとEOSのシャッター音が気に入ったのか、このフクロウは更に近い木の上にやって来ました。帰りかけていた若者達も思わず戻って来てまた写真を撮ってます。 
 わずか5mほどの距離でたっぷり観察させてくれます。600mmだと近すぎて思わず少し離れた程です。
 若者達が去って静かになった後、地面に降りて獲物を捕るそぶりを見せたりしています。(実際に何か捕まえたわけではなかった様です。)更にもう1羽がやって来て盛んに鳴き声をたてると、2羽とも道路の向こうの林へ、更に遠くの林へと飛んでいきました。
 この間、あんまり近くでフクロウが見られたものですから、(大きなお世話なんですが)テリーさんに電話して呼び出したりしてます。それでやって来てしまうテリーさんもテリーさんですが…。
少しづつ暗くなる中、フクロウの声を聞きながらしばしフクロウ談義をして戻りました。
 お休み無しの1週間(こんなに暇なのになぜか)、素敵な御褒美をいただいた気分です。またしばらくはフクロウ探しが楽しめそうです。

2010年4月13日火曜日

ハイブリッド

 

先日のおじさんたちの鳥見会(トリクラ)で見たハシボソキツツキ、2羽。

北米東部に生息するハシボソキツツキは茶色い顔と喉、頬に黒い模様(♂)、後頭部に赤い模様、羽と尾羽の下は黄色。(Yellow-shafted)
北米西部のハシボソキツツキは灰色の顔と喉、頬に赤い模様(♂)、後頭部には模様無し、羽と尾羽の下はオレンジ色。(Red-shafted)
 右のキツツキは典型的な西部系Red-Shaftedの様です。左のキツツキは頬に黒い模様があるが、顔が灰色だし、羽下の色は黄色というよりはオレンジ色をしている。アルバータにはこの種の交配種が多く見られるらしい。
 この頃、にぎやかな声を聞かせてくれるユキヒメドリ(Junco)も東部のSlate-Coloredと西部のOregonがいます。やはりアルバータではこれらの交配種が良く見られるらしい。

奥が深いです。バーディング。

2010年4月8日木曜日

春休みの1日

平原の牧場の中、ダッグアウトの氷の上にようやく頭が白くなりかけたハクトウワシ(Bald Eagle)の若鳥。
アスペンの花をつつくアメリカコゲラ(Black-capped Chickadee)。
アカオノスリ(Red tailed Hawk)の精悍な表情。
イヌワシ(Golden Eagle)の雄姿。
シロフクロウ(Snowy Owl)の不思議な微笑み。


ユキヒョウ(Snow Leopard)のあくび。そう…ここはカルガリー動物園でした。
珍獣。Petit Mechant Cochon。

2010年4月3日土曜日

幸せの青い鳥

 ハイウェイ脇のダッグアウトにハクチョウの姿が目立つようになってきました。
この時期よくハクチョウを見に行くラックデザークはずいぶん水が少なくて、ブラインドからもずいぶん離れたところにハクチョウがいます。
 少し足を延ばしてハクチョウを見に行き、ついでに青い鳥も探してみました。


 ここにはハクチョウおよそ百羽ほどとホオジロガモ(Goldeneye、たぶんCommon)やカナダガン(Canada Goose)がいました。道路からも近くて、少しは近づけそうです。
この2羽は盛んに頭を上下しています。(Head Pumping)他の個体と近づきすぎている時などに行うもので、一種の威嚇行為のようです。
 嘴の形から判断するにどうやらナキハクチョウ(Trumpeter Swan)のようです。クロップしたクローズアップをご覧下さい。
横から見た下の嘴の付け根のカーブが小さい。アメリカコハクチョウ(Tundra Swan)の多くは横から見た嘴の付け根、目のすぐ前が黄色い。(黄色くないのもいるようです。)
上から見た嘴の付け根のカーブが強く、白い部分が尖っている。
Sigmaの600mm F8ミラーが活躍しました。飛び物をマニュアルフォーカスで追うのは大変ですが…。
今日の画像はクロップなしです。(クローズアップ以外)
今シーズン始めてのムジルリツグミ(Mountain Bluebird)も無事に発見。オスを3羽も見ることができました。

フクロウに青い鳥、何か良いことがあるといいなぁ。

エアカナダ、カルガリー直行便就航記念。

 3月28日から10月末までの期間、カルガリー、成田間に直行便が飛びます。エアカナダの“Go!アルバータ! キャンペーン”もやってますのでぜひ御応募下さい。
 このアルバータ州観光公社のプロモーションの一環として行われた取材に同行する機会がありました。

 まずはスノーシュー。雪降る中をレイクルイーズの湖の上から湖畔の林の中を歩いてきました。久しぶりに良く降りましたね。おかげで画像なしです。バンフでは温泉(Upper Hot Springs)、ゴンドラやスプリングホテルなども取材してます。

 次の日はヘリコプターツアーに参加。やはりバンフは雪でしたが、平原に出ると少し晴れ間ものぞき始めました。
操縦席から見るとこんな感じです。
普段見慣れたこの景色も空の高みから見ると新鮮な感動です。
 平原をひた走り、午後からは世界遺産、バッファロージャンプ(Head-Smashed-in Buffalo Jump)へ。強い風が吹く中、ハクトウワシ(Bald Eagle)が飛んでいきました。遠くで発電用の風車が回っています。
 滞在3日目、ドラムへラーの古生物博物館(Royal Tyrrel Museum of Paleontology)へ。
今年開設25周年を迎えるティレル博物館は一部の展示を記念用に改装中でした。5月22日公開予定。一般入場前にゆっくり館内を撮影していきます。
“Black Beauty”と呼ばれるアルバータ南部で発見されたティラノサウルス・レックス。
1884年、Joseph Burr Tyrrell によって発見されたアルバータサウルスの頭骨。
はっきりと植物体として認識できる最古の陸上植物、クックソニアの化石。
 通常は見ることができない標本の倉庫や研究作業室(Preparation Labo)の中も見学します。
ここには70年代後半から80年代に発見された化石が石膏の保護をかけられたまま、取り出されるのを待っています。
昨日発掘場所からヘリで運ばれたばかりのゴルゴサウルスの化石。
こんなふうに化石を取り出していきます。
作業が済むとこのようになります。
 アルバータサウルスの近縁種であるゴルゴサウルスは頭骨と歯の部分に違いが見られる為、別の種として分類されるようになりました。この化石も以前はアルバータサウルスとして展示されていたように記憶しています。

 午後からはカルガリー動物園へ。
キリンをこんなに近くで見たのは初めてです。私の手から人参を食べていきました。ちょっと手を舐めながら…。
昨年の12月に生まれたばかりの赤ちゃん、ソフィー。
5月ぐらいには記事が紹介されるはずです。乞う御期待。
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(順不同)